2009年1月2日金曜日

潔癖とかそんな。

現代まで人間は気持ちよいものを延々と求め続けてきたという話がある。エネルギー革命も新しい芸術も小難しい学問も、どれもが何かをすっきりさせるために漸進してきたという話がある。そして現代に到った時、一つの大きな病が残された。それが潔癖である。我々は目に見えないものに囲まれて生活している。別に怖い話でもなんでもない、雑菌とかそういう話だ。そういう物ははっきりしない、すっきりしない。そうするとそういう物に怯えるようになる。そうして脅迫的に逃げまくる事になる。潔癖はその最たる例だ。潔癖が進行するとセックスを拒否するようになるらしい。それは人間の汚い部分だという訳だ。なるほど、そりゃ綺麗とは言わないが、それは滅亡への階段の第一歩だ。そして今まで物事をすっきりさせていたものたちが、きしみだしたり、あるいは反転したりしている。最近、岡本太郎が特集されているので、彼の言葉を借りるならば「今日の芸術は、うまくあってはならない、きれいであってはならない、ここちよくあってはならない」そういうことだと、俺は思う。

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