真夜中のサイクリング 岡村靖幸
ジャンパーの袖にしがみつけよ 命懸けの恋が世の中を救うよ
缶ジュース振ると ときめくから 今も僕の胸の中の奥 ずっと
シャッターがガチャガチャと軋み泣いてる 駅裏の激しく新しいキスで
なんだって僕らは できるのなら 真夜中のサイクリングにでも 行こうよ
万遍なく出来るだけ祈るよ 普段の僕には見つけられない心
あなたに見つめられて偉く張り切っちゃう どんな時にでも
五連速式の軽快さ 誰かいつもマーガリン潰してる
ポテンシャル抜きで全快が 負けん気の決心
ドメスティック気味な大空を今 広く高く深く 新しいスマイルで
今晩の月よどうか照らさないで 心の中が全部読まれちゃいそうさ
閉店セールで 買い物するより 夜のデパート そっと屋上に行こうよ
どきどきするべきだぜ 歴史上の史実の様に
そう無難で杜撰じゃ せっかくの物語で
自ら脇役に志願してるようなもんじゃん 知らない間に
五連速式の軽快さ 誰かいつもマーガリン潰してる
ポテンシャル抜きで全快が 負けん気の決心
ドメスティック気味な大空を今 広く高く深く 新しいスタイルで
家庭のサービスなんかで 無邪気にはしゃぐ子供の様に
叫んで泣いてたんだね でもBabyいいじゃん もう
五連速式の軽快さ 誰かいつもマーガリン潰してる
ポテンシャル抜きで全快が 負けん気の決心
ドメスティック気味な大空を今 広く高く深く 新しいスタイルで
SIONに続きJ-POPから名作をもう一つ。この岡村靖幸というシンガーソングライターも一般的なJ-POPとは違った手触りを持っている。この二人に共通して言えることはどちらも社会のはぐれ者であることと、声が奇妙であることだ。SIONは小児麻痺をわずらっていたことが根強く社会と自分との間に壁を作っている。いっぽうで岡村靖幸は帰国子女であることによるコミュニケーション不全を経験し、ついには覚醒剤で本当に壁に入ってしまった。それらを踏まえて曲を聴いたり詩を読んだりすると一段と味わい深くなり、声にまでその過去やコンプレックスが表れているかのように感じられるから不思議だ。俺はこういう影のある人物や、それらが生み出すものが好きなんだと思う。
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